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森の学校2025 めでたい正月飾りを作ろう!

 2025年12月20日(土)、「森の学校 めでたい正月飾りを作ろう!」が秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンで開催された。参加者は25名。正月飾りは、めでたい意味のある材料で依り代を作り、年神様をお迎えするために飾る。飾る場所は、年神様が玄関から入ってこられるように、玄関先の軒下や玄関ドアに飾るのが一般的である。また、神棚や床の間など神様に滞在してほしい場所にも飾る。
  • 主催/秋田県森林学習交流館指定管理者
  • 協賛/(一社)秋田県森と水の協会
  • 講師・・・森林インストラクター 小沼啓作氏 
  • めでたいお正月飾りの材料とその意味について、詳しい解説が行われた。その詳細は以下のとおり。 
  • イチイ(一位)・・・神官が持つ笏(しゃく)に使われる木。学業や商売などで一位になることを祈念して植えられる縁起物。イチイの木から抽出された成分を元に世界中で抗がん剤として利用されている。材の優れた弾力性と強度から、最高の弓材として重宝されている。名前の由来は、伝説によると、鬼神が降伏した記しとして、イチイの木でつくった笏を仁徳天皇に献上した。仁徳天皇はイチイに笏をつくる高貴な木として「正一位」を授けたことから、「一位」と呼ばれるようになったという。 
  • ・・・歳神様が天から降りてくるのを「待つ」という意味がある。また松は常緑樹で、冬でも枯れないことから、永遠の生命=「長寿」を象徴する縁起物である。今回の松は、高山帯のハイマツで五葉松。 
  • ・・・昔から「竹の空洞に神が宿り邪気を祓うもの」と考えられ、神事やお祭りに欠かせない。また竹は地下茎を広げで増えるので、強風・暴風・地震に強く、さらに真っすぐに伸び成長も速いことから、「繁栄」を意味する縁起物である。
  • ・・・産めよ増やせよの言葉から、子孫繁栄の縁起物。早春、他の花に先駆けて美しい花を咲かせ、春の訪れを告げる花木として喜びの象徴とされる。梅干しは、昔から「体に良い」とされた伝統的な長寿の食べ物。さらに梅干しには防腐効果があり、お弁当などの食材を傷みにくくする効果もある。
 
  • カナメモチ・・・カナメモチの花言葉は「賑やか」で、材が硬くて「扇の要(かなめ)」に使われることから、正月に飾れば一家が一つにまとまり、賑やかな正月が迎えられると言われている。 
  • ナンテン(南天)・・・「難を転じて福となす」縁起物。赤い実はめでたい。また火災避け、悪魔除けの効果があるとされている。またナンテンには防腐効果があり、この葉で魚や肉などの生ものを包むと効果的だともいわれている。 
  • ユズリハ・・・春に古い葉と新しい葉が入れ替わるので、親が成長した子に後を譲るのにたとえて、古くから「子孫繁栄」を象徴する縁起物。
  • 月桂樹(ローリエ)・・・古代オリンピックの賞品として使用されていた金メダルはオリーブの冠だが、銀メダルは月桂樹の冠である。本種の葉は、カレーやシチュー、スープなどの煮込み料理の香りづけや肉の臭み消しに欠かせないハーブとして有名である。
  • 正月飾り見本
作業風景
参加者の作品
  • 正月飾りはいつ飾るの?・・・12月29日は「苦立て」、31日はギリギリに立てるので「一夜飾り」といって嫌われる。今日から飾っても良いが、一般的にはクリスマスが過ぎた26~28日に飾る。
  • 正月15日過ぎたら・・・燃えるゴミに捨てる時は、必ず新聞紙にくるんで感謝を表すこと。
  • 記念撮影・・・縁起の良い森の素材でつくった正月飾りを玄関などに飾り、良い御年をお迎えください