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松林・あらや 「草取り整備活動」 

秋田県水と緑の森づくり税「県民参加の森づくり事業(県民提案事業)」を活用しています。 
 
 昨夜来の雨は上がったものの、強い風が吹く6月26日、新屋海岸林の草取り整備が行われ、新屋町内から約150名が参加した。
 主催の「NPO法人松林・あらや」は、緑豊かな新屋海岸林の再生を目指して平成21年度から植樹や草刈事業を実施してきた。
  この辺は、マツ林が広がっていたところで、地域の人々の安らぎやキノコ採取を楽しんだものだったが、猛威を振るった松くい虫被害によって平成5年頃までに壊滅的被害を受けた林である。
 
   
  その被害地を再びマツ林にしようと地元住民が立ち上がり、平成21年度からクロマツを中心に広葉樹を植栽してきた。今年の草刈作業の現場は、平成25年に植栽された箇所だ。
 
 主催:特定非営利活動法人松林・あらや(小野 良治理事長)
  開 会
  
 朝7時から始まった開会式、小野理事長は、「皆様方の活動によって植えられたマツがすくすく育ち、マツ林になってきた。本日は、このマツの生長を促すため、ていねいに草を刈り払っていただきたい。」とあいさつ。
 事務局からは、「カシワやタネから発生したマツの稚樹は残して下さい。」と作業の留意事項を伝える。
 
 作業開始
   
 参加者は、マツ林一面に散らばり草を刈る。「自分が植えた苗木の回りを中心に作業したよ。」とベテランの会員の声。 
   
 それぞれが得意の得物をもって作業する。鎌で。剪定ばさみで。 
   
 三角鍬で。そして素手で。「砂地なので手で直ぐ抜けるョ。」 
   
 草が刈り払われて、マツがくっきり姿を現す。 
   
 カシワや実生(タネから発生した)マツは残された。 
 作業終了
 
 草が刈り払われきれいになった。年間50cm近く生育しているようで、もう2~3年すると刈り払い作業を行わなくても良くなるだろう。 
 
 栗田神社
   
 
 秋田市新屋の松林にたたずむ栗田神社。毎年8月1日には例祭が行われている。 
 
 この地、秋田市新屋地区は、昔、冬期の季節風で大量の砂が飛び、田畑が砂に埋もれる被害に見舞われていたところだ。秋田藩士栗田定之丞は、この窮状から農民を救おうとこの地で砂留めに取りかかったのは文化4年頃(1804年)といわれている。
 無報酬である砂留め事業に地域住民に参加させる説得や砂留め技術の困難さなど苦労を乗り越えて海岸林が造成され、飛砂の脅威が少なくなると、地域の住民や栗田定之丞を神に崇め、今もこの地に栗田定之丞を祀る神社が建立されている。
      
(当HP山村の文化「先人に学ぶ 栗田定之丞」もご覧下さい。)